鍼灸医学の懐

黄帝内経の意訳と解説 最後に原文と読み下しを記しています。

傷寒論 序文 意訳

傷寒論の序文を、自分の感性に随って意訳してみました。 明らかな誤りやご意見がございましたら、どうかコメントで正して下さるよう、お願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』十巻 日本漢方協会学術部 編 東洋学術出版社 【意訳】 序 …

調經論篇第六十二.

本篇の表題は、経絡の気血を調えることを目的として、虚実・補瀉の概念とその方法が説かれているということでつけられたのであろう。 ところが筆者は経絡よりもむしろ人体を空間として意識した虚実・補瀉概念のように理解される。 なぜなら本文中に、<陰陽…

水熱穴論篇第六十一.

本篇は、骨空論で記載されている水兪五十七穴の詳細が表題となっているが、腎と肺、腎と胃の生理関係のほか刺法にまで論及されている。 「腎は胃の関」と「四季の刺法」に関しては、気の動きを筆者なりに臨床に合致するように意訳を試みた。 諸氏、ご意見を…

辨厥陰病脉證并治 326~381条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』十…

辨少陰病脉證并治 281~325条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』十…

辨太陰病脉證并治 273~280条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下し文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』…

辨少陽病脉證并治 263~272条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読みし下文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』…

辨陽明病脉證并治 179~262条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下し文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』…

辨太陽病脉證并治下 128条~178条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』十…

骨空論篇第六十

本篇は、骨空論であるが、さっと一読して内容に多少まとまりが無いように感じられる。 おそらく散逸していたものを継ぎ合わせたのではないかと推測されるのですが、読者の方々、いかがでしょう。 また、治療穴に関しても、全体の気血陰陽の調和という観点か…

辨太陽病脉證并治中(2)81~127条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下し文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』…

辨太陽病脉證并治中(1) 31~80条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下し文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』…

辨太陽病脉證并治上 1-30条

志ある学徒の、簡便な道具にならんことを願って読み下し文を記しています。 また初学者のため、重複の労をいとわずルビをふっています。 誤りを見つけられましたら、どうかコメント欄に投稿をお願いいたします。 底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』…

傷寒論 - 序文

底本 趙開美刊 「仲景全書」所収 『傷寒論』十巻 日本漢方協会学術部 編 東洋学術出版社 張仲景撰 序 余毎覧越人入虢之診.望斉侯之色.未嘗不慨然嘆其才秀也。 序 余は越人の虢(かく)に入るの診、斉侯の色を望むを覧(み)る毎(ごと)に、未だ嘗(かつ)て…

氣府論篇第五十九.

梅の蕾もほころんで 筆者は、本篇「気府論」は、前篇「気穴論」の続編と捉えても差し支えはないと思っている。 ところで、ここに記されている経絡の巡行と経穴は、他経と入り混じっている。この点の意味においては、次篇「骨空論」の内容が示唆している。 こ…

氣穴論篇第五十八.

本篇は天人合一思想に基づいて、主に経穴の数と位置について述べられている。 筆者自身、本篇と次篇(気府論)は、あまり取るべきところを感じないが、それはすでに経絡・経穴を伝承されているからである。(ありがたいことです) それはさておき経穴の数に…

經絡論篇第五十七.

本篇は、前篇『皮部論篇』の続編であるように感じる。 筆者の感覚では、例えば手足を診た時、経絡別に五色が現れているとは認識できない。 しかし、顔面の気色だけでなく体幹部や四肢が現す色は、大変重要と感じている。 本篇で取るべきところは、四時陰陽の…

皮部論篇第五十六.

七種山 虹の滝 東洋医学は、体表に現れる気色や肌の色つやなどによって、五臓六腑の充実度を観る。 瓜やスイカなど、外から眺めて触って軽く叩いて、中の状態を候うようなものである。 ただ、候うに、瓜やスイカと違う点は、命がけだということである。 本篇…

長刺節論篇第五十五.

慶良間 前篇に引き続き鍼法について述べられているが、鍼の補寫、遅速、深浅に関しては、他篇と矛盾することが多々ある。 これらから推測できることは、刺法に関しては当時から様々な流派ややり方があったことが分かる。 これは巨刺と繆刺も同じである。 巨…

鍼解篇第五十四.

花咲き虫が飛び交う・・・盛夏 本篇は、鍼の基本的な補瀉法と、それを施したのちの変化の目安について述べられている。 さらに、内経医学で一貫している『天人相応』思想が、ここでも記載されているが、これをこじつけと思ってしまうと、内経医学の深いとこ…

刺志論篇第五十三.

本篇は、基本的な虚実の概念と、変証について述べられている。また初歩的な刺鍼後の手技についても記載されている。 実に関しては、邪気実としての解説と外邪侵入との解説を多く見るが、「鬱滞即邪」の概念からすると、正気の鬱滞・有余もまた即邪気と転化す…

刺禁論篇第五十二.

もうすぐ梅雨明けでしょうか この篇では、禁鍼穴と過誤の起こりやすい部位を明確にし、同時に深く刺すことを戒めている。 この篇を読み返す度に、病に苦しむ人を、治してあげたいという想いで行った鍼治療で、反って患者が目の前で悪化したり死亡する情景に…

刺齊論篇第五十一.

梅雨明けが待ち遠しい 本篇『刺齊論』は、前篇「刺要論」の続編となっている。筆者の考えは、前編ですでに述べているので、特筆すべき事柄はない。 ただ、なぜ『刺齊論』として別に論じているのだろうという漠然とした疑問は残る。 『刺齊論』の齊の文字は、…

刺要論篇第五十.

梅雨と言えば紫陽花 本篇は、刺鍼に際しての基本的な深度について述べられている。 <素問・金匱真言論篇、宣明五気篇>に記されている五主(皮・肉・脉・筋・骨髄)を例に挙げて、どこを狙って針先を進めるのかを説いている。 ちなみに、筆者は五主を目標に…

脉解篇第四十九.

本篇の表題は「脉解」であるので、経脉の変動、つまり偏盛・偏衰した場合の病症について解説したものと理解される。 ところが、経脉の変動が主たる原因ではなく、あくまで臓腑そのものが原因で、臓腑の状態が経脉に現れた状態を解説したものと捉えるのが正確…

大奇論篇第四十八.

冬と緑と赤本篇では、脉証から病証を論じているが、気血の盛衰と病邪の位置を連想しながら読み進めても、判然としないところが多々ある。 ここで記されている脉証は、多分に主観的なものであるが、本来言葉で伝えることのできないものを、何とか伝えようとし…

奇病論篇第四十七.

やさしい色 奇病とは、四季に関連なく生じる病のことである。 本文中の胞とは、本来袋の意味で用いられており、内経では時に膀胱腑であったり子宮胞を指している。 さらに本文中の「胞脈」が何を指しているのかは、長年の疑問であった。心の絡脉であると理解…

病能論篇第四十六.

秋空に似合う花 表題の「病能」とは、一体いかなるものを指し示しているのであろうかは、いまひとつ筆者には明確に言い切れるものがない。 本篇内に取り上げられている内科・外科・精神科領域の疾病を通じて、「病態」を把握して治療を施する視点を述べてい…

厥論篇第四十五.

可憐です。11月といえども、まだ草花を楽しめます。 本編で述べられている厥(けつ)の病理は、陰陽の偏盛・偏衰により、気が本来の流れから逸脱して逆流する様を指している。 厥逆は、その逆流の激しいもので、現代ではさしずめ、単に冷えのぼせといった…

痿論篇第四十四.

秋粛殺 枯れ始めた足の草花に、薄くクモが糸を引いている 本篇では、「痿病」という手足の力が抜けて自由に動くことが出来なくなる病について述べられている。 現代における、筋ジストロフィーや膠原病、中でもシェーグレン症候群、多発性筋炎、全身性硬化症…