鍼灸医学の懐

黄帝内経の意訳と解説 最後に原文と読み下しを記しています。

解説

脉解篇第四十九.

本篇の表題は「脉解」であるので、経脉の変動、つまり偏盛・偏衰した場合の病症について解説したものと理解される。 ところが、経脉の変動が主たる原因ではなく、あくまで臓腑そのものが原因で、臓腑の状態が経脉に現れた状態を解説したものと捉えるのが正確…

五行論は妄説?(4)

これまで、五行論の相生・相剋関係について、簡単に説明してきました。 五行論の成り立ちから考えて、五行を機械的・法則的に用いるのは誤りであると僕は考えています。 もう一度別の例をあげると、木=春、火=夏、土=長夏、金=秋、水=冬と順番に季節と…

五行論は妄説?(3)

今回は、相剋関係を説明致します。 相克関係は、簡単に述べると、下図のように相互に制約する関係です。 木は土を尅し、土は水を尅し、水は火を尅し、火は金を尅す。 これをイメージにつなげると、木は土から養分を取り上げ、土は水をせき止め、水は火を消…

五行論は妄説?(1)

筆者の場合、東洋医学の入り口は『黄帝内経』だったのですが、この書物の背景となる思想背景のひとつに、陰陽五行学説がある。 実は初学の頃からずっと抱いてきた疑問のひとつに、五行学説への不信感があった。 ここ数年、やっとその疑問が解けてきたので、…

五行論は妄説?(2)

まず、五行論の源を訪ねてみます。 五行は、四書五経の内の書経(しょきょう)、またの名を尚書(しょうしょ)の中の洪範に初めて見ることができる。 そこに記されているのは、水→火→木→金→土という順序で一般的に知られている木→火→土→金→水とは異なる。 当…